おむすび

こんばんわ!

中澤やすゆきです!

中澤家の長男がお世話になっているサッカーチームでは、身体づくりの目的で練習後30分以内におむすびを食べるように勧められています。そのおむすびは、具も海苔も必要ない真っ白な塩むすびをどんな形でもいいから、自分の手でつくるように言われています。

なので練習がある日は学校から帰ってくると出発前に必ず自分でおむすびをつくっています。目的は練習後の30分以内にお米の栄養を体の中に入れることだとは思いますが、自らつくることで栄養以上のモノが身体の中に得られるように思えます。

サッカーだけを教えてもらうのではなく、こうして自立に繋がるような素晴らしいご指導をしてもらえることを親としてとても有難く感じています。

先日のことですが、休日練習が終わった帰りの車の中でいつものように長男がおむすびを食べようとしていました。この日は、朝も早くて時間に余裕もなかった為、ばーちゃんにつくってもらったそうです。

おむすびを一口食べた長男が、

「ばーちゃんがつくってくれたおむすびは、なんでこんなに美味いんだろ?お米と塩だけなのに俺がいつもつくっているのとは全然違うんだよ。」

と言っていました。

率直な気持ちがとっさに出た長男の言葉に、「良い気付きだなぁ」と心の底から感じました。お米と塩というシンプルな材料なのに味が違う理由は、何十年と家族を支え続けてきた人の経験と想いだと思っています。長男が不思議に思うのは当然で、その味は簡単に出せるものではないことを感じます。

先日は、日頃よりお世話になっている工務店さんや建材流通店さんと定期的に行っております「利根ヨットスクール」の新年会が開催されました。

この日は、茨城県から2名、宮城県から1名の建材流通店さんがゲストとして参加してくださいました。いつものメンバーに加えて今回ゲストがいることには理由があります。木材の流通店をやられているお仲間が昨年末に社長に就任されたので、そのお祝いをさせていただく会でもあったのです。

会の中で1人1人が今年の抱負を発表したのですが、大トリが社長に就任されたお仲間でした。その内容と言葉から社の代表になるということの重みが感じられました。会社の代表となる以上は様々な決断を強いられるものです。どんなことがあっても止まる訳にはいかず、未来に向けて進み続けなければなりません。命をかけた方が涙を浮かべて語った言葉には正真正銘の魂が込められていました。

皆さんとディスカッションする中で先輩工務店さんがおっしゃっていたのが

“自分が何者なのか?”

を相手に伝えられるかということでした。

この質問は、数年前に僕が聞かれた、

“なぜ建築をしているの?”

という問いかけに通ずるものがあり、非常に考えさせられる内容でした。

“自分が何者なのか?”

答える内容には信念がなくてはいけないことを感じます。信念がなければ本当に伝えたい相手に、自分の存在意義を伝えられないからです。

自分1人ではこのような事を考えられる訳がありませんし、気付きを得られることもありません。だからこそ、僕にはお仲間の皆さんと過ごすこのような時間が大切でなりません。

建築従事者の皆さんと言葉を交わし、想いを伝え合うことで、人として、建築人として生きていく為に大事なことを学べるこの場所を大切にしたいと思っています。

この日は、帰りが遅くなってしまうことを心配してくださった先輩工務店さんからお声がけいただき、お客様が宿泊体験される展示場で宿泊させていただきました。

到着したのが、0時を過ぎていたにも関わらず奥様が身体に優しいフルーツを用意してくださいました。そして、他の方よりも早く出発する僕に朝食までご用意してくださいました。心地よい空間の中で、暖かい布団で眠れる幸せは、この場所に来た人にしか感じることができないものだと思いました。

朝起きて、大切にされているダイニングテーブルでご用意していただいた朝食を口にした時に、先輩工務店さんの家づくりが本当に大きな存在であり、自分の目指すべき目標であることを確信しました。

田村さんご夫婦、心がこもった、心の温まる時間をありがとうございました。

高崎市下佐野町の現場では、建て方が無事に終わりました。中澤建設の社員だけでなく、昨年まで中澤建設で修行をしていた松島くん、そして松島君と同じ時期に出会えた丸山工務店の丸山さんにも、今回初めてお手伝いに来ていただきました。

もう1人は今は独立されていますが、中澤建設で25年ほど働いてくださっていた小池建設の小池さんにも力をかしていただきました。

中澤建設が手刻みにこだわっている理由は、材料である木材の1本1本に向き合うことができるからです。できる限り倉渕町で自然乾燥した木材を利用し、木材の移動も倉庫から作業場への最短距離にすることで、使用する化石燃料を最小限に抑えることができます。

そして何より、目で見て、肌で感じ、自分達の手で加工することで、適材適所に木が生きる使い方をできますし、限りある資源である木を無駄のないように使用できるのです。この全てが大自然の恵みである木材と向き合うことになります。

建て方が終わった瞬間は本当にホッとひと安心しますし、倉渕から来た木材が組み上がった様子は感慨深いものがあります。大切に育てた娘が嫁に行くような気持ちなのかもしれません。

来週末には上棟式が控えており、家づくりはこれからです。お客様と工事に携わる1人1人の想いを大切に中澤建設の家づくりをしたいと思っています。

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中澤建設は群馬県高崎市で高気密高断熱、許容応力度計算による耐震等級3を基本に、新築、リフォーム、リノベーション、店舗等をトータルで設計施工しています。山に囲まれた倉渕町で自然乾燥木材を使った地球環境に優しい安心安全な家づくりをしている創業50年の大工工務店です。

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