自分の仕事

こんばんわ!

中澤やすゆきです!

朝のヒトトキ

先日のことです。朝現場に向かう前に妻がつくってくれたお弁当を取りに自宅によると、玄関前で三男と妻がもめています。そこで中澤家いちの平和主義者である僕が仲裁に入りました。

三男は新一年生なので、バス停までは妻と一緒に歩いて向かいます。この日は準備が終わり、早くバス停に行きたい三男が、妻を待ちきれなくて

「1人で行くからいいよ」

と、言いはっていました。

妻は、

「あたしの準備はあと1分で終わるから、そのくらい待っててよ」

と言っています。玄関の外で繰り広げられる会話はそこそこのボリュームでしたので、

“1分くらい待てないのか?”

“あと1分で終わるあゆみちゃんの準備とはなんなのか?”

と僕だけでなく近隣住民の方々も感じたのではないでしょうか。

僕は早く現場に向かう予定でした。ですが、ここは2人の気持ちを尊重して三男とバス停に歩くことにしました。

畦道

バス停までの道のりは、舗装された道と田んぼの畦道の2パターンあります。雨上がりのタイミングだったので、アスファルトの方が良いかと思いました。がしかし、三男が選択したのは田んぼの畦道でした。

学校で覚えたての三男の歌を聞きながらの畦道。歩いてみるとバス停まではあっという間でした。雨上がりの畦道の為、僕達2人の靴は、濡れて枯れ草だらけになっていました。お互いの汚れた靴を見て笑っていると、足元につくしが生えているのに気がつきました。

春を感じる

梅や桜の花が咲くことで、春を感じることができます。つくしも春を知らせてくれる植物です。僕が子供の頃には、誰が1番長いつくしを探せるかとクラスのみんなで勝負したのも新学期のことだったと思います。

現場に到着する時間が少し遅くなってしまい、足元は濡れてしまいました。三男と田んぼの畦道を歩けたことで、様々な春を感じることが出来ました。そして、その春は多くの植物が彩っているお陰だということに気付くことができました。

現場でのヒトトキ

昨日は倉渕町の新築現場で軒裏の塗装工事に入ってくれた萩原さんと、外壁の左官工事に入ってくれた松井さんと打ち合わせをしてから、下佐野町の新築現場に向かいました。

10時過ぎくらいから、大工仕事を始めるとコーキング屋さんから連絡をいただき、これから倉渕町の新築現場に入れそうだということです。最近の天気が安定しない中でのベストなタイミングでしたが、コーキング屋さんが入る為の準備を僕がしていない箇所があったのです。

下佐野町の現場から、倉渕町の現場までは1時間かかります。5分くらいの作業ですが、やらなければコーキング屋さんが仕事をできません。悩んだ結果、萩原塗装さんにお願いしてみることにしました。

僕のわかりづらい説明ではありましたが、萩原さんの柔軟な性格に助けられ、無事に処理をしていただけましたので、僕は下佐野町での現場作業を続けることができました。

材料不足

少しすると中澤建設の渡部てっちゃんが、休日にも関わらず断熱材の施工をする為に現場に出て来てくれました。2人で作業を進めていると倉渕町の現場から、「左官材料が足りない」との連絡が入ります。

これは僕の材料を拾うあまさからのミスです。十分余るように用意したつもりでしたが、何かを勘違いしていたのでしょう。材料があれば左官屋さんは、下塗りを終わりにすることが出来ます。困った僕は、流通店さんに相談してみるとあの方は在庫を持っているかもしれないと情報を提供してもらえました。

すぐに連絡を取ると、

「在庫があるからいつでも取りにきていいですよ」

と有り難い反応をいただきました。早速引き取りに伺うと久しぶりにお会いしたこともあって会話が弾みます。従業員さんのことを本当に嬉しそうに話をされていて、会社のリーダーとはこうあるべきだとその姿から学ばせていただくような時間になりました。

左官屋さんが現場で待っているのに、ついつい話込んでしまうのは、僕が直すべきところだと反省しながらも、お仲間のいい笑顔を見られたことは嬉しい出来事でした。

エクアドル

倉渕の現場に到着した時は、お客様と職人の皆さんが休憩をしていました。皆さんが楽しそうに会話をしていましたので、途中参加してみるとお客様の奥様がエクアドルに住んでいた時の内容のようでした。萩原塗装さんが、

「来ましたよ。エクアドルの人が。」

と僕を見て言うと、

「いました。いました。こう言う人。」

とお客様の奥様が続きます。本当に皆さん、中澤のイジリ方をよく知っています。

ちょうど外壁のカラーサンプルが届いたところでしたので、奥様にお話すると直ぐに近くで仕事をしていたご主人を呼んでくださいました。

職人さんたちが見守る中、建物とサンプルを見ながら、

「いい色ですね」

とお客様が言うと、萩原塗装さんも松井左官さんも

コーキング屋さんのコーエイさんも

「いい色ですね」

と続きます。

現場にいる全員の満場一致で外壁の色が決定した訳ですが、こう言う場面が現場の素晴らしいところだと思っています。お客様とつくり手である職人が交流したことで家が変わる訳ではありません。しかし顔を見て話をすることにより、感謝とやりがいという想いは大きく変わるように思っています。

笑顔

僕が下佐野町の現場に戻った時は、夕方の5時を過ぎていました。おそらく休憩などしていない渡部てっちゃんと一緒に僕が1番推しのアイスを食べながら、遅めの3時休みをしました。

てっちゃんはここ数日間、天井の羊毛断熱材施工を1人で行っています。てっちゃんの作業は、見る度に惚れ惚れしてしまうような綺麗な仕事です。

天井を見上げながら、

「羊毛断熱材は全部が手作業で大変だけど、やりがいのある仕事ですね」

と嬉しそうに話をしてくれました。こんな気持ちで施工をするのですから綺麗な仕事が出来る訳ですし、その想いはお客様にも伝わると思います。

僕はこの日、倉渕町と下佐野町の現場を2往復しました。仕事の段取りを上手にしていれば2往復する必要はなかったかも知れません。そして、移動に時間と燃料を必要以上に使ってしまいました。

でもそんな動きがあったことで、今見なくてはいけないたくさんの笑顔と気付かなければいけない仕事への姿勢を感じることができました。

そして、自分の仕事とは何なのかを皆さんに教えてもらうことができたと思っています。

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中澤建設は山に囲まれた群馬県高崎市倉渕町にあります。

創業50年の大工工務店です。高気密高断熱、許容応力度計算による耐震等級3を基本にしています。

新築、リフォーム、リノベーション、店舗等をトータルで設計施工しています。

自然乾燥木材を使った地球環境に優しい安心安全な家づくりをしています。

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