こんばんわ!
中澤やすゆきです!
幼少期の思い出
中澤建設の作業場は自宅から50メートルほど離れた場所にあります。行きはきつめの登り坂で、帰りは自然と小走りになってしまうような道なのですが、僕にとっては庭と思えるくらい慣れ親しんだ道です。

幼少期の思い出はあまり覚えていませんが、この道での出来事はよく覚えています。当時からお湯は薪で沸かしていましたので、木の端材が中澤家の燃料になっていました。なので、一輪車を使い母親と一緒に作業場に薪を取りに行くことが日課になっていたのです。
小さな僕には空っぽの一輪車を押すだけでフラフラしていましたが母親は違いました。溢れそうなほど山盛りの薪が乗った一輪車をなんなく押していたのです。二往復することは避けたかったのだと思いましたが、坂道で一輪車を押す姿から家を守る主婦の強さを感じたのです。
その他にも、8つ上の姉が乗っていたキャンディキャンディの赤い自転車に乗って、この道で練習したことも思い出の1つです。補助輪が外れたら買ってあげるからと言われたものの、練習するのが恥ずかしくて、補助輪が外れるまでの道のりも楽なものではありませんでした。
謎の声
様々な思い出のあるこの道を、先日も歩いていると、森の中から女性の声が聞こえてきました。僕は、作業場から自宅に向かって歩きだしたところでした。気のせいかと思い、耳を澄ませると女性の声が確かにするのです。
道沿いに住宅もありますので、ご近所さんの声かとも考えましたが、声は反対の森の方から聞こえるのです。
「えっ?なになに?」
と思い歩いているとその声は少しずつ大きくなっていくのです。自宅に近づくに連れて大きくなっていくその声の正体は妻の声だったということです。
あと少し
以前ブログで、妻が「お母さ〜ん」と呼ぶ声が、庭を通り越して3軒お隣さんまで聞こえることは話題にしました。しかしこの時は、3軒どころか丘を超え、森を超えて、僕のところに届いてきたのです。
この事を妻に、
「あと少しだよ」
と伝えました。すると当然、
「え?何が?」
と応えます。なので僕から
「あゆみちゃんの声が作業場に届くまでもう少しだよ」
と伝えると、「何それ〜」と言いながらも、何故かすごく嬉しそうな顔で笑っていました。まさか僕もこれが妻の嬉しいポイントだとは思いませんでしたが、出会ってから28年経ってもこんな風に楽しめるのが妻の魅力なのだと思います。

地鎮祭
先週の土曜日は、中澤建設のある高崎市倉渕町でこれから着工させていただくお客様の地鎮祭を執り行いました。ご祈祷してくださるのは、いつもお世話になっている小祝神社の西園さんです。

神社に参拝に行っても、お留守だとお会いできませんので、準備をしながら西園さんとお話することがとても楽しい時間に感じます。
お客様のご主人が先に到着されており、その後に奥様とお子様が到着されました。お子様を抱っこした奥様が、
「もう地鎮祭、終わっちゃいましたか?」
とおっしゃった言葉にみんなでホッコリとなる場面もありました。
楽しい思い出
全員が揃ったところで地鎮祭が始まりましたが、いつもと違う雰囲気と状況にお子様も馴染めずにいました。大人になってこの日のことを覚えているか分かりませんが、せっかくなら楽しい思い出にして欲しいです。
とは言っても僕には何も出来ません。そうこうしている内に地鎮祭も終了し、お子様が
「お家に入ろう」
と口を開きました。やっと話してくれた言葉に少し残念な気持ちでしたが仕方ありません。すると西園さんが神社シールブックをお子様に渡してくれたのです。その時は一瞬嬉しそうでしたが、それでもまだ馴染めない様子です。すると妻が
「あっちでシールやろっか」
とみんなから見えない場所にお子様と移動をしました。
同じ気持ち
そのまま僕はお客様とお話していると、物陰からお子様と妻の盛り上がっている声が聞こえてきたのです。様子を見にいくと、さっきまでとは全く違う楽しそうに笑っているお子様の姿がみられました。

僕が嬉しかったのは、西園さんも妻も自分と同じ気持ちで、お子様にも地鎮祭を楽しんでもらいたかったということです。事前に打ち合わせをした訳ではありませんでしたが、3人が感じていたことが同じだったのです。
ヒトトキを積み重ねる
地鎮祭を行うという目的だけで物事を考えるならば、無事に終われば良いのです。しかし、それは中澤建設の家づくりから離れたものになってしまいます。お客様と過ごすヒトトキを積み重ねることが中澤建設の家づくりなのです。だからこそ、お子様の気持ちも大切にしたかったのです。
あのまま家の中に入っていたら、記憶にも残らない出来事になっていたかもしれません。しかし、今は楽しかった思い出に変わっていると信じています。それが分かるのは10年後か20年後になるかもしれませんが、人の想いひとつで未来は大きく変わるものだと思っています。

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中澤建設は山に囲まれた群馬県高崎市倉渕町にあります。創業50年の大工工務店です。高気密高断熱、許容応力度計算による耐震等級3を基本にしています。新築、リフォーム、リノベーション、店舗等をトータルで設計施工しています。自然乾燥木材を使った地球環境に優しい安心安全な家づくりをしています。
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