大工になる為の修行

こんばんわ!

中澤やすゆきです!

21歳がスタート

僕が大工になる為の修行を始めたのは21歳の時です。群馬県安中市にある大山建築工業さんに受け入れていただき修行をスタートすることができました。

当時の大山建築さんには、親方、奥さん、兄弟子がおり、そこに僕もお世話になることになりました。まず初めに、面接で親方にお会いしました。

お会いする前の情報としては、親方は海上自衛隊あがりで大工になったということです。人一倍、小心者の僕は、これを聞いただけでビビってしまいます。

僕の親方

そして、実際にお会いした親方ですが、僕が想像していた通り、いやそれ以上だったことを覚えています。多くは言えませんが、いたるところから愛国心を感じられました。

親方から伝えられたのは、

「作業着は用意するから、とりあえず頭をボーズにしてくること。あと、通勤以外に車に乗る必要がないから今乗っている車を出して、道具を積める軽トラックに変える」

と言った内容でした。

出会った時の親方は、口数も少なく、笑顔など全くありません。とんでもなく重たい空気の中で、この話を受けた時に、僕が想像していた華やかな社会人ライフは崩れ落ちました。

素晴らしい環境

逃げ出したい気持ちはありましたが、僕にはその逃げ出す勇気など持ち合わせておりません。そして何より、生温い学生気分で、人生を甘く考えていた僕にとっては、この上ない素晴らしい環境だったと思えるのです。

親方からは語り尽くせないほど、多くのことを教えていただきました。しかし、技術や手法などを言葉で伝えてもらったことは少なかったように思えます。

そこはやはり”見て覚えろ”の職人精神です。兄弟子は、僕の2歳上で若い世代でしたが、親方の方針を守り、あえて細かい説明はしないように心がけていたのだと思います。

カカシと言われる日々

親方に聞いてみたことはありませんが、この見て覚えることの醍醐味は、聞いて教わるような受け身ではなく、自分で知ろうとする積極性にあるのだと思います。

学びとして、インプットする意味では同じことですが、この2つが持つ意識は大きく異なるものです。当時、見て覚えろを勘違いして、親方や兄弟子の仕事をただ見ていた僕は、

「何、ボーッと見てるんだ!

現場にカカシはいらねんだよ!」

と本当によく怒られました。

その時に、

「見て覚えろと言われたから、見ているのに何で怒られるんだよ」

と思っている程度の僕には仕事を覚えることなんて出来る訳がありません。なぜならば、僕に積極性が全くないからです。そして、この積極性こそが仕事に本気で向き合う為に1番大切なことだからです。

墨付けと刻み

今、中澤建設の作業場では、これから新築させていただく高崎市浜尻町のお客様の墨付け刻みを行っています。昨年末に退職されたベテラン大工の原田さんがいる時は、原田さんにお願いしていた仕事です。

しかし、もう原田さんに甘える訳にはいきません。責任を持って僕がやるべき仕事ですし、未来に残していくべき仕事でもあるのです。

一緒に作業を進めてくれるのが、入社して1年半になる渡部てっちゃんです。以前ブログで書きましたが、てっちゃんは実家の水道設備屋さんに勤めていました。僕がてっちゃんと出会ったのも、みなかみ町の新築工事でお仲間の方に紹介していただけたことがきっかけです。

実家の設備屋さんは、現在も地域に根差してやられている素晴らしい会社さんです。てっちゃんにとっては、家業の3代目という選択肢もあったのですが、ご縁があって中澤建設で大工としての道を選んでくれました。

家づくりの現場経験としては、15年ほどありますし、似たような作業もありますが、水道設備業と大工では仕事内容が大きく異なります。

渡部てっちゃんの選択

年齢も35歳を少し過ぎており、家族もいる中での大工をスタートすることは言葉以上に大変なことです。そのことを踏まえた上で、何度となく話し合いを重ねました。

しかし、こういう事は頭で考えてみても、やって見なければわからないことです。何より、みなかみ町の新築工事で見た仕事への向き合い方と人間性が素晴らしかったことから、一緒に仕事をしたいと思ったのです。

中澤建設に入社するという選択はてっちゃんにとって、大工として一からやっていくという覚悟です。今までも、一緒に作業している時に、その意気込みを感じる機会はありました。

でも、新しい年を迎えて、今まで以上に同じ時間を過ごせたことで、てっちゃんの気持ちの強さを感じることになりました。それは、僕が過ごしてきた修行時代とは比べものにならないものです。

向上心

一年半の期間に、現場で改善したいと感じたことで、今行っている墨付け刻みの段階で解決したいこと、その対策をしっかりと相談してくれるのです。

実際に大工の手も減りましたので、丁寧な仕事を継続しながら効率を上げる必要もあります。それを意識して、無駄なく考えながら動いている、止まらないてっちゃんの様子が伺えます。

決め手になったのが、自分の手道具である鑿(のみ)を昼休みと仕事終わりに研いでいる姿です。僕達世代より前の大工さんは当然と思う方はいらっしゃるかと思いますが、それはそのように教わったからだと思います。しかし、てっちゃんは自主的にその判断しているのです。

褒め過ぎていると思われるかもしれません。しかし、てっちゃんの様子を見ていたら、素直に「偉いな〜」としみじみ思ったのです。

実際のところ、作業に時間は費やしてしまいます。でも、初めてのことをしているのですからそれは当然のことです。スピードは経験を重ねることで改善できるのです。

それよりもまず、僕が持っていなかった、てっちゃんの積極性を大事にしたいのです。その積極性は、間違いなく、技術として返ってきて、この先の家づくりに生きてくるのです。

みんなで

そんな気持ちを持っている人と一緒にお客様の家づくりをできていることに、僕は大きな喜びを感じています。墨付け、刻みの作業はまだまだ続きます。同じ場所で、建具を通して家づくりに向き合っているともさんとも一緒に、確実な一歩を歩み続けたいと思っています。

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中澤建設株式会社

山に囲まれた群馬県高崎市倉渕町にあります。
創業50年の大工工務店です。
高気密高断熱、許容応力度計算による耐震等級3を基本にしています。
新築、リフォーム、リノベーション、店舗等をトータルで設計施工しています。
自然乾燥木材を使った地球環境に優しい安心安全な家づくりをしています。
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