記憶と記録

こんばんわ!

中澤やすゆきです!

中澤家が暮らしている家から歩いて1分、距離にして50mくらい離れたところに中澤建設の作業場があります。パソコンは自宅の事務スペースにありますので、事務仕事や木材の加工など会社で仕事をする時は自宅と作業場を行ったり来たりしながら過ごしいます。

先日も朝の時間に自宅に戻っていると前方から傘とゴミ袋がこちらに向かってきました。

「あれはなんだろう?」とよーく見てみると中澤家の三男が登園前にゴミ出しのお手伝いをしているところでした。

思わず、

「お手伝いすごいですね」

と伝えますと、

「1人で、できますので大丈夫です」

と年長になったたくましさを全面でアピールしている様子です。頑張っている姿を最後まで見届けて一緒に家に戻ると途端に、

「ママー、ゴミ出し完了です!パパは見ているだけで何のお手伝いもしてくれませんでした」

と妻に伝えています。

僕の問い掛けをほとんど聞き入れてなかった三男からの突然の誤報に、「おぉーい!」とツッコミを入れ三男がニヤリと笑う、最近ではこんなショートコントも中澤家の日常になってきています。

いつ何時でも笑いに貪欲でなければいけないというのが中澤家の家訓ではありますが、6歳になる三男もこんな冗談が言えるようになったことを嬉しく感じました。

この出来事を文章に残すときに、細かな説明が無かった場合、決して面白い話には伝わらず、子供のゴミ出しを黙って見ている冷たい父親の話になってしまいます。そして、三男の言葉も感情があり言葉で発するから冗談だとわかりますが、これが文章になると間違った伝わり方になってしまうと思います。

文字は言葉と違い記録として残るため便利ではありますが、後で見る人がわかりやすいように書き込まなくてはいけないことが難しいのかもしれません。

先日は、自然乾燥木材を扱う大工工務店として大切な業務である棚卸しを行いました。中澤建設の倉庫には様々な木材が在庫してありますが、全ての木材が直ぐに使えるものではありません。立木を伐採し、製材所で角材に挽いてもらった後に自然の風にあてながら乾燥する必要があります。

床板に使う板材でも、1年以上は乾燥時間が必要になりますので、太い角材になれば家づくりに使えるようになるまで何年もの乾燥時間が必要になります。そうなりますと、木材を在庫することは当然のことになり、その管理が棚卸しということになります。

自然乾燥木材の活用は父親が始めたことです。その素晴らしさを理解して、僕もその意志を引き継いでいる訳ですが、倉庫にある木材を父親が生きているうちに使い切ることは出来ないと思います。もっと言えば、僕が生きているうちにも難しいと考えています。

だからこそこの棚卸しは重要な業務で、きちんと在庫管理をすることにより、誰が見てもわかるような資料でなければいけないと感じています。今年は中澤建設で修行中の松島くんにも手伝ってもらい前年度よりもわかりやすく、より正確な資料かできるように棚卸しを行いました。

僕が木材の材種、品名、寸法、数量という順番で伝え、松島君がメモをとるという作業を1日行う中で

「杉、柱、3000×250×250が2」

「栗、柱、3000×200×200が1」

と最初はいい調子なのですが次第に、

「杉、300×300、あっ、3000で柱ね」や

「杉いや桧、やっぱり杉」と僕も木ばかり見ていて頭が混乱し樹種がわからなくなってしまいます。

こんな僕に付き合う松島くんも大変です。杉と書いてから消して桧と書くも、また消して杉と書くのですから訳がわからなくなると思います。

お昼休憩の際に、松島君をいつものように”さとちゃん”と呼ぼうと思ったら、

「スギちゃん、午後もこっちで、、、」と言ってしまい、

「僕はマツちゃんですよ」と松島くんからのいいツッコミをいただきました。後々考えるとこういう時こそ笑いに貪欲でなければいけませんので、

「俺はマツちゃんだぜ~」が良かったな~と感じます。

棚卸しの業務は、しっかりと確実な記録をとり、次年度以降の在庫管理にはとても大切なことではありますが、こういう面白い出来事も僕の中で生涯忘れられない大切な思い出として記憶に残ることだと思います。