こんばんわ!
中澤やすゆきです!
ここ一週間、
僕は、ある4本の木と向き合っていました。
現在、着工しているお客様の家、
その家の吹き抜け部分で使う、
松丸太です。
1Fのリビングから吹き抜けを見上げると見える、化粧の松丸太です。
交差する丸太の曲線美は、
僕の大好きな家づくりのひとつです。
まずは、丸太を見て、
どうに使うかよーく考えます。
木の根本をどの方角にもっていくかなど、決まり事はもちろんありますが、
基本的には、使う人の自由ですので、
ここは、センスが問われますね。
使う場所が決まったら、
地元の製材屋さんに持っていき、
太さのバランスを考えて、
挽き直してもらいます。
この人は、僕に
木のこと、
木の使い方、
自然乾燥の素晴らしさを
教えてくれた木材の師匠です。
僕の知る中で、誰よりも木と向き合っている人で、
めっちゃかっこいいんです!
挽き直しが終わると
いよいよ、
墨付けのはじまりです。
見方によれば、丸太に落書きをしているようなものですね。
丸太に墨(印)をつけて、
その通りに加工するのですが、
丸太はそれが難しいんです💦
集中していると、
嫁から
「ピンするとき呼んで!
絶対呼んでよね」って念を押されました。
この「ピン」とは、
丸太に直線の墨を出すことです。
嫁が好きなんて、
初めてしりましたが、
嫁はこの「ピン」がたまらなく好きとのことでした。
これは、まるで嫁の為のパフォーマンスですね笑
この丸太の加工は、一本終わらせて、
次の丸太をはじめることが、
出来ないんです。
丸太と丸太が交差する場所は、
お互いの曲がりをみて、
加工しなければなりません。
丸太の加工が終わると、
ひかり台という名の板をつくります。
僕がつくった丸太のカタチを、
板に写したものです。
その板を別の場所で、
丸太以外の墨付け・刻みをしている、社員大工の原田さんに渡します。
原田さんは、その板を見て、
僕がつくった丸太の情報を知ります。
文通みたいなものですね。
別々の場所で、作られたものが、
たった一枚の板だけで、
実際に現場で組み合わさるんです。
この言葉の要らない連携プレーが、
僕はたまらなく好きなんです😊
丸太を使わないで、
まっすぐな角材を使った方が、
作業効率がよいことはわかっています。
ですが、
自然の中で、自由に成長した丸太を
育ったままの姿で使うことで、
木が最大限の力を発揮できると思うんですよね。
まっすぐではなく、曲がっていて、
2つとして同じものがないところ、
本当に人と同じに感じます。
でもこれが、木が生きてるってこと
なんだと思います。
丸太のそんなところが、
面白くて、美しくて、
僕は大好きなんです😊
こんな風に木と向き合えることは、
大工の特権だと思います。
そして、僕が大工をやっている理由のひとつです。